みずほ証券、自律型AIエンジニア「Devin」を大規模導入。エンジニア工数を最大90%削減
みずほ証券は、2026年4月より自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin(デビン)」を開発現場に大規模導入することを発表しました。これは国内の大手金融機関として初めての事例であり、AIが単なる補助ツールを超え、自律的なエンジニアとして機能する新たな段階に入ったことを象徴しています。
特定工程で最大90%の工数削減を実現
Devinは、米Cognition AI社が開発した世界初の自律型AIソフトウェアエンジニアです。自然言語による指示から、設計、コーディング、テスト、デプロイまでを自律的に実行する能力を持っています。
みずほ証券が行った2025年9月からの試験導入では、既存システムのコード調査や、仕様書に基づいた新機能のプロトタイプ作成といった特定の工程において、従来の70%から90%もの工数削減が確認されました。この圧倒的な生産性の向上が、今回の本格導入の決め手となりました。
金融機関ならではの厳格なセキュリティをクリア
金融システムの開発には極めて高いセキュリティ基準が求められます。みずほ証券は、ULSコンサルティングの支援のもと、Devinの開発元と連携して専用のセキュアな実行環境を構築。機密情報の取り扱いに関する厳格なガバナンスを確保した上で、AIによる自律開発を可能にしました。
1,000億円規模のAI投資戦略の一環
みずほフィナンシャルグループ全体では、2026年度から3年間で最大1,000億円をAI関連に投資する方針を掲げています。今回のDevin導入は、その戦略の中でも「AI駆動開発」を推進する重要施策の一つです。
編集部の視点:エンジニアの役割はどう変わるか?
自律型AIの導入は、開発現場のエンジニアから仕事を奪うものではなく、その役割をより高度なものへと進化させるでしょう。定型的な実装やデバッグをAIが担うことで、人間のエンジニアはビジネスロジックの設計やシステム全体のアーキテクチャ、実証されたコードの品質管理といった「より創造的で責任ある業務」に集中できるようになります。
国内大手金融が踏み出したこの一歩は、今後他の産業におけるAI活用のモデルケースとなっていくことが期待されます。